さてさて、前回までの
「キット&アイテム編」と「事前準備編」で
十分な準備が整いました。
ここからは一気呵成に仕込みを完了させます。
周辺を見て濡れているところや汚れているところがあれば
きれいにしてアルコール除菌をしておきます。
その他、道具類も使用する前にアルコール除菌してください。
① 缶入りモルトエキスを湯煎する

缶入りモルトエキスを缶切りで開けます。
モルトエキスはかなり濃度があって、
常温のままだと固くて発酵容器に投入しにくいです。

そこで鍋に水を張って弱火で加熱。
そこにモルトエキスを缶ごと入れて湯煎します。
湯煎して温めることで、トロトロに柔らかくなります。
加熱しすぎると
モルトエキスから風味が飛んでしまうので、
温めてある程度柔らかくなってきたら加熱を止めてください。
② 発酵容器に水とモルトエキスを入れる

この工程ではじょうごが大活躍しますので、
しっかり洗ってアルコール除菌しておきましょう。
消毒済みの清潔な発酵容器に
水を4リットル入れます。
そこへ先ほど湯煎して、
ゆるゆるになったモルトエキスを投入します。
ここでモルトエキスの種類によっては、
発酵促進のための砂糖を入れることもあるのですが、
今回使用したBLACK ROCKは
補糖不要なのでこのまま作業を続けます。
③ 水とモルトエキスを攪拌する

水とモルトエキスの入った発酵容器の口に
ラップをかぶせて口をします。
そして、発酵容器を振って中身をよく攪拌します。
泡立って構いませんので、よく振ります。
モルトエキスと水が溶け合ったら、
追加でさらに水を4リットル入れて振り、攪拌します。
この混ざり合った茶色い発酵完了前の液体をウォートと言います。
このあと、イースト菌を投入するのですが、
ウォートの中に十分な酸素を溶け込ませるためにも
攪拌はしっかり行います。
④ ウォート温度の確認
ここで事前準備の段階で
貼り付けたシール型温度計で
ウォートの温度を確認します。
イースト菌は、温度が高いと死滅してしまいます。
35度以下、真夏でない限りは常温になっていればよいと思います。
⑤ イースト菌の投入

発酵容器の中にイースト菌を全量投入します。
残りの水2リットルも加えてさらによく攪拌します。
⑥ストッパーとエアーロックの取り付け

ストッパーにエアーロックを差し込みます。
フタ部分はまだ取り付けずに、
ストッパーごとエアーロックを
発酵容器の口に取り付けます。
そしてウォートを暗所に置きます。

ここで発酵が進みますので、
あまり外的な変化の場所がベターです。
日差しが入るとか、寒暖差が激しい場所は避けましょう。
エアーロックにフタを取り付け、
水をラインまで入れウォートを放置します。

エアーロックに先に水を入れてしまうと、
発酵容器を持ち上げたときや
ストッパーを容器の口に差し込むときに水が溢れてしまいます。
エアーロックの水は最後に入れます。
この発酵の際に、ダンボール等で暗闇を作ってやるのがベターです。
さて、これで仕込みは終わりです。
イーストを投入してしばらく経つと
ウォート内で盛んに発泡が見られます。

おめでとうございます!
仕込み成功です。
次回は一時発酵編です。
私の場合、この一時発酵でトラブルがありましたので
その顛末もご紹介したいと思います。